続きを書くと良いながらすっかり忘れていたテーマだ。
前回(06.10.15)の続き。
すっかり時間が空いてしまい、自分の中で熱が冷めてしまったので、体重を乗せたパンチと寄りかかっているパンチとの違いについて簡単に書いてみる。
まず体重を乗せる、体重が乗っていると言うけれど、果たして何に乗っているのか?
もちろん足?
いえいえ、そうではなく地面に、地球に乗っているということだ。
ではそんな地球に体重が乗っているのはどういう状態か?
簡単に言うとカラダの無駄な力を抜いて直立している状態。
いわゆる自然体と言われる姿勢。
例えば軽くジャンプをして音を立てずにフワッと着地してみる。
その時重心の位置は土踏まずのカカト寄りに置く。
その状態で誰かに軽く体を押してもらうと安定しているのがわかるだろう。
地球に真っ直ぐに引っ張られ一番体重が乗っているから安定しているのだ。
私が子供の頃、現ソフトバンクホークス王貞治監督が現役の頃、テレビで見た記憶があるが、一本足で構えた王選手を子供が押してもビクともしないという映像を見たことがある。
正にあれが地球に乗っているという状態だ。
さすが世界の王!
あの安定があるからボールがよく見え、体重をバットからボールへ上手に伝えることが出来るのだ。
ではパンチに体重を乗せるというのはどういうことか?
パンチだから手に体重を乗せる?それとも足?
もちろん地球に乗せるのだ。
その結果、必然的にパンチにも体重が乗る。
例えば右構えで右ストレートを打つ場合、前に出ている左足に体重を乗せろと言われる。
この時左足にちゃんと体重が乗っている人は意外と少ない。
試しに右ストレートを打った所で止まってみて欲しい。
そして右手を軽く誰かに引っ張ってもらう。
どうだろう?ある程度の力で引かれても動かずに安定しているだろうか?
前につんのめってしまう場合、それは体重が乗っているのではなく寄りかかっている(不安定)と言うことだ。
安定したカラダは重く、不安定なカラダは軽い。
この重さは技にそのまま現れる。
構えている時、打撃を出す時、投げる時、極める時、常に安定している事が必要なのだ。
しっかりと体重を乗せたパンチはカラダの内部までしっかりと貫通していく。