ゆるり草格日記

草格闘技塾MARS代表のブログ

崩し

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人を投げる時に必要なもの、それが「崩し」
柔道やレスリングなどの経験者は当然知っていることだが、しっかりとバランス良く立っている人間を投げるのは困難である。
ではなぜあれ程キレイに人間が宙を舞うのか?
その秘密が崩しにある。
崩しとは読んで字の如く、崩す訳だが、果たして何を崩すのか?
相手の体勢?姿勢?考え方?答えは簡単、「バランス」である。
バランス良く立っている人間からバランスを奪うことで投げ技が成立するのである。
柔道などではその為の方法を8方向の崩しとして学んでいく。
1,前
2.後
3,左
4,右
5,左前
6,右前
7,左後ろ
8,右後ろ
以上の8方向だが、これでは少々説明が足りず、理解しづらい。
ではもう少し分かりやすく崩すということを説明してみよう。


自分で体感してみるとわかることだが、バランス良く立てている時、体の重心は両足の内側(親指側)にある。
足の裏で言えば親指の付け根より少し土踏まずよりに体重が掛かっている。
そこに重心があり両足は腰幅くらいに開き、膝の力を抜く。
これを自然体という。
その重心をその場所から外すことでバランスは崩れる。
足の指に乗せる、小指側に乗せる、カカト側に乗せる。
実際に試して見るとよくわかる。
余談だが、よくスポーツなどで両足の指で地面をしっかりと掴め言われるが、これは指に体重を乗せると言うこととは違う。
体重を指に乗せてしまうと体は前につんのめった状態になってしまう。
自然体から両足の指先に重心を移してみると体は前に崩れる。
カカトに移すと後に、小指側に移せば外側に(左右)、小指側前方なら斜め前、カカトの外側なら斜め後方へと体は崩れていく。
技として覚える前に、人体の構造として考えてみると「崩し」がより理解しやすいものになるのである。
相手をどのように操れば、重心がそこに乗るのか?ということを理解して崩しの練習及び研究をすることで投げ技が格段に投げやすくなることだろう。

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